2009年6月2日火曜日

My Coaching Style

こんばんはdiamond





WEEK35は、週末にJAPAN OPENを控えている、特別な週です。すなわち、トレーニングスケジュールとしては、何れのグループも、2/1+Weight/1/1/RACE/RACE/RACEというパターンになります。


2週連続のRACEということになりますが、この素晴らしいチャンスを、トレーニングの一環としてプログラム化しています。

さて、今日は、午後にDIST・MD1がMain Workoutに挑みました。

DISTは、
36X50 BLUE / 15X100 RP(Race Pace)1500 /4X100 RP400という比較的ハードなセットで、


MD1は、
4R;5X100 GR,BL,BL,RP400,RP200/4R;5X50 GR,BL,BL, RP200,SPというディセンドタイプのRP/SPセットでした。





先週くらいまでは、おしなべて全員ががんばれているトレーニングが多かったのですが、今日は久々に、「良い者も居れば、悪い者も居る」という状況になりました。


踏ん張りどころですね。


HARDなセットも実施していく中で、JAPAN OPENには挑んでもらいますが、それぞれの目標を再認識し、強い気持ちをもって邁進してほしいと思います
punch




clip     clip     clip     clip    clip












 さて、先週、コーチングや教育について、改めて考える(というか再認識する),貴重な機会に遭遇しました。


僕が(延いてはMarauderというチームでは)どのような信念に基づいてコーチングをしているかということについては、選手以外では、おそらく「謎」だと思います(選手でも、わかっていない人の方が多いかも...)。




すべてを系統だって説明することは難しいと思いますが、以下は、「Marauderのコーチはこんなコーチングをするのか…」ということを想像する一助にしていただければと思います(結構な長文になると思いますが…)。


 僕たちコーチは、そもそもが「お節介」的な性格のヒトが少なくなく、「自分が情熱を注いで教えた結果、その選手が伸びていく」ことに生き甲斐を感じたりします。


特に、コーチになりたての頃は、その傾向が強く、「教える」ことに強い情熱を注ぐものだと考えます。
僕もそうでした。実はたいして能力もないのに、選手よりは持っていたであろう知識の数々を振りかざし、自分の思い通りの方向へ導こう導こうとする傾向にあったように、今、振り帰れば思います。

素晴らしい選手の能力に支えられ、彼らを成功に導くこともあれば、失敗に誘ってしまったこともありました。


その後、多くの貴重な経験を積む過程で、また、多くの素晴らしい指導者・コーチをはじめとする『人』との出会いのなかで、自分のやり方が正しいことかどうか、考えさせられる機会を多く得てきました
confident




 それぞれを細かくお話すると、大変な文章量になってしまいますので(ただでさえ多いのに…)、割愛させていただきますが(何れ、機会をみてご紹介します)、要するに、コーチとして前進していく過程で、いかに「教え込まず、気づかせるか?」であるとか、「教える前に、待つ」ことを大切にするようになってきました。

また、最終的には,選手にとって良い状況になるように導くことを重視し、差し当たっては、選手にとってマイナスの影響しか与えないようにみえるような導きも厭わないようになってきました。





 「教えていないか」、というとそんなことは当然無く、『膨大』とも言える量の情報を教えています。「これから教えるからね!」という感じでわかりやすく教えることもあれば、「あ、あのとき、こういうことを伝えたかったのか…」という間接的な手法で教えることもあります。




 教えなければならない事項については、特に1年生のうちには積極的に様々な有益情報を教えていきます。
   トレーニングシステム、トレーニングの進め方の詳細、トレーニングの根拠、コンディショニングの方法などなどは、「場」を設定してレクチャー的に実施したり、1年生専用のプログラムのなかで教えたり、通常のトレーニングプログラムのなかで教えるようにしています。



 ここで、一番重要となる(ように見える)、技術的指導ですが、これについては、本人の感覚(主観)と外から見た客観的事象(進み具合や動きとしての合理性)を一致させていかなければならない、極めてデリケートな指導になっていくため、他の『教育的指導』とは異なる進め方としています。



たしかに技術は重要です。僕も、技術指導については、かなり気を遣っています。
この点、まずは『その選手』の技術特性を把握、解析、整理した後に、「どのような順序で、その泳ぎを改善し、パフォーマンスアップに繋げるか」を熟慮し、トレーニングプログラムにそのアイデアを盛り込みながら、実際のコーチングにあたるようにしています。

 ここに至るまでは、結構な年月を要しましたし、この手法における完成度を高めるためにも、またかなりの年月を待つこととなりました。




 1 年生のうちは、教えること(選手からすれば、教わること)の総量が膨大となるので、技術的な指導は、『小出し』にするようにしています。
情報が多ければ多いほど良いというものでもなく、整理しながら、系統だって、本人に理解させながら(あるいは理解はしなくても、オートマティックに泳ぎの改善が進むように)すすめていくことが重要だと思っています。



 
 実際のコーチング・対応に関しては、選手によってケースバイケースで、『基礎ができるまで、本質には触れないようにしよう』とする場合がある一方で、『基礎も教えつつ、本質的な部分の改善につながる特殊な指導をする』場合もあります(具体的でなくてすみません…)。



 また、僕の場合、陸上での動きの改善ドリルを活用しつつ、水泳の動作に繋げるようにしていますので、DRY(いわゆる陸トレ)やウエイトでの動きの観察も怠らないようにしています。そして、スイムのトレーニング時に既に気づいている『課題』について、DRYのときに選手に伝えたり、DRYの時に気づいた特徴をスイムトレーニング時の泳法アドバイスに活用することもあります。(直接的なこともあれば、間接的なこともある)。




 何れにしても、視覚ではなく、本人の圧感覚と筋深部覚を頼りに運動構成をしなければならない、『超感覚的運動』である水泳においては、選手自身の感覚・感性を抜きにしての指導は合理的ではないため、「一方的」にならないよう努めているわけです。




泳ぎを改善していくためのヒントは、出来る限り提供しようとはしていますが、『ここをこうしなさい。そのほうが絶対に良いから』というような指導はほとんどしていないつもりです(そういう感じで伝えることがあったとしても、『敢えてそうしている』だけで、強制する意図はない)。



選手によっては、泳ぎのことについて触れられていないと、『教えられていない』という印象を持つかもしれません。僕は、他のコーチに比べると、熱心に,ことある毎にアドバイスを与えることは少ないですので。




そんな僕が、常に大切にし、念頭においていることは、指導をしている選手が『自分がどのような泳ぎをしているのかを把握し、それを自分の能力で改善できるようにする』ことと、『正しいことを、恥ずかしげ無く,そして中途半端になることなくやり抜く基本姿勢』の獲得です。

前者は、先述のように、『超感覚的運動』である水泳を『制する』ために必要なことですし、後者については、生き方の軸となるような重要な問題です。このようなことが達成されるよう、コーチングにあたっています。

 水泳は、技術的に見て、『極めて難しい』運動です。
競技歴が長ければ長いほど、悪い癖の『固定化』が起こっているし、それをちょっとしたアドバイスで変えることができても、すぐに戻ってしまうことは少なくありません。


ですので、技術的な課題が出来たら、その改善のために必要な要素を伝え、Marauderで展開している先進的(...だと思っています)なWorkout(DRYも含む)というチャンスのなかで、自分の技術改善をはかり、改善された技術の安定化に導くようにしています。




このような理由で、僕は、スイム・DRYともに、いかに良いプログラムを創り出すかということに焦点をあて、そこに時間を惜しむことなく、勤しむようにしています(以前、同様の考え方をご紹介したと思います)。
それと同時に、すべてのトレーニングにおける『観察』を大事にし、技術的・体力的な変化がどのように推移するかを検討し、その結果を忘れないよう、ログブックに記録しています。

 



こうして得られた貴重な情報を、どのようなかたちで選手に伝えるか、ということがコーチングの醍醐味だと思っています。


moon3    moon2    moon1    fullmoon



 コーチは、『選手が行きたいと思っている方向へ導く』役割を担っているといえます。まずは、その『行きたい方向』を決めるための話し合い、つまり『目標設定』から始まります。

この点においても、『自分の意志で決定する』と言うことが重要であることは言うまでもなく、僕たちコーチは様々な可能性を選手たちに呈示するよう努力しています。



そして、自分の行くべき方向が決まった選手に対し、その達成のために、数々のサポートを惜しまずにしていくのがコーチの役目だと思っています。

 単純に、「コーチング=教えること」と考えている人も少なくないようですが、それは違います。

すなわち、「『アスリートとして、ひいては、人として絶対に守って欲しいことを伝え』、かつ、『トレーニングプログラムを効率的にすすめるうえで、教えなければならいことを教え』るとともに、如何にして、選手自身が有する特性や問題点に『気づかせ』たり、『新たに発見させたり』、『創意工夫させる』ように『刺激』してあげるか、ということをバランス良く配合することで、選手を自分自身で設定したGOALに導く」、ことがコーチングだと思っています(もっと他にあるかもしれませんが、とりあえず、こんなところです)。




 その導入部分では、前者の占める割合が高いのですが、上級生になるにしたがい、後者(前パラグラフの「如何にして...」以降の部分)を大事にしたコーチングを展開するよう心がけています。





 
 
自分の意志で目標を設定し、自分の意志で頑張るようにすることは、水泳に限らず、人生において大切なことですし、泳ぎの技術や体力的要素も含め、『自分で設定した目標に向かって、自分で創り上げる』喜びを実感してもらえれば、それは必ずその後の人生において役立つと考えています。



 人から受ける指示で『作られる』目標に、いったいどうやって楽しみを見いだして進んでいけるのでしょうか? 
他人からミッションを受けたとしても、それを自分の中で新たな目標に置き換え、精進するということもあるでしょう。
それにしても、『自分の意志で』努力するというところにたどり着けなければ、成功することはまず無いと考えます。







 僕は、自分のスイマーたちを誇りに思っています。それは、多くの場合、Marauderで精進してもらうことにより、大きな成長を示してくれるからです。
 それが競技力の著しい向上ということに出てくることがほとんどですが、それが適わなかった選手が何人か居ました。
それでも、
彼らは、『自分が定めた目標に向かい、自らの可能性を引き出すために、最大限の努力』をし、その努力の繰り返しにより、『チームメイトにすばらしい影響を与え続け』、大きな力をチームに与えることに成功していました。

そんな彼らは、
競泳に勤しむことにより、『勝利の獲得よりも大切なもの』を拾ったわけでして、やはり、誇りに思うスイマーとして僕の心に残っています。

僕は、今後も、このような方針の下でコーチングを続け、その中から『世界に通用する』選手の育成を目指したいと思っています。


 
正しい道を見極めることが出来、感謝する気持ちを忘れず、今自分のまわりに起きていることをすべて受け入れ、周りの人や環境のせいにせず、そして何よりも「努力することの価値」を知っている選手....
そんな資質を備えた選手に出会うことはないかもしれません。
でも、今みている選手を、少しでもそのような方向に近づけさせることができるよう、試みていきたいと思います。





長文・乱文につき、大変失礼いたしました。




それでは
paper



0 件のコメント:

コメントを投稿